忍者ブログ
TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。 出版元・製作元様方には一切関係ありません。 また、突然消失の可能性があります。 嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
[124]  [123]  [122]  [121]  [120]  [119]  [118]  [117]  [116]  [115]  [114
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


「もう、今度はあたしがやるわ!」

そう言ったリタの行動は早かった。
銃口を自分に向けたかと思うと、皆が止めるよりも早く引き金を引いた。
エステルのときと同じく、もうもうとした煙がリタを包む。

「やったな」
「えぇ。リタならやると思ったわ」
「どうなるんだろうね」
「リタっちだものねぇ…」
「え?ええ?」

ひとり付いていけてないエステルを置いて、皆は煙が晴れるのを見守った。
しかし、出てきたのはフードをかぶった怪しげな人物。
その人物はいらだたしげに地団太を踏むと、すさまじい勢いでカロルに詰め寄った。

「このクソガキ!あたしの研究の邪魔すんじゃないわよ!」
「クソガキって…」
「今のあたしにとって、あんたはクソガキ以外の何物でもないわよ!!」

とりあえず、この状況がどのようなものであるか、このリタには分かっているらしい。
そして、わかっていてなお、このような言動をとるのはリタらしいと言える。

「いい!?あたしは今ね、やっとの第五エネルギー生命体の存在の手掛かりをつかんだのよ!これがどれだけのものか今のあんたに分かる!?」
「ちょ…っ…くるし」

がくがくと首を絞められたまま揺さぶられ、カロルが白目をむく。

「おーい、リタ。カロルが死ぬぞー」

ユーリがさしてあわてた様子もなく声をかける。
が、その声はリタには届いていない。
結局、カロルの窮地を救ったのはその場にいる人物でなく、3分という時間。

再び煙とともにリタの姿は消え、いつものリタが姿を現した。
しかし、彼女はぶるぶるとこぶしを震わせている。

「すごいわ。さすが未来のあたし!この発見を今に生かせば……」

ぶつぶつと笑いをにじませながら一人で話す。
かなり不気味。
だが、だれもそれを指摘できない。
しばらく、ぶつぶつとリタの声のみが響いていた。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
この記事のURL:
忍者ブログ * [PR]