TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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「じゃじゃん」
「なに、それ」
リタが自信満々に出してきたのは、何やら筒状のもの。
武器のようにもみえるが・・・。
「これはね、精霊魔術の偉大なる第一歩よ!四大精霊の力を絶妙な配分で・・・」
「あー、わりぃけど完結に頼む」
リタの講義が始まる前に、ユーリがあっさりと白旗を振る。
それについてはいつものことなのでリタも怒りはしない。
「要は、ストップフロウの改良版。10年前後時をさかのぼれるってわけ」
「へぇ!すごい!!」
カロルが瞳を輝かせる。
しかし、リタは少し渋い顔。
「でも、まだまだ改良の余地がありまくり。対象は人間一人に限られるし、時間は3分。この術式を受けた人間は10年後もしくは前の人間と入れ替わってここに姿を現すわ。」
「はいはい!僕やってみたい!」
カロルが勢いよく手を挙げる。
周りの人間は10年後の人物を見ることができ、本人は十年後の世界を体験できるわけだ。
とても魅力的だとは思う。…三分だが。
リタはその言葉を待ってましたと言わんばかりに笑った。
「いいわよ。じゃ、がきんちょ。そこに立って。」
「うん!」
生き生きとしている二人とは対照的に、ユーリは冷ややかな目でそれを見ている。
「…要するに実験台だな」
「よいのではない?二人とも楽しそうだわ」
「そういや、おっさん。珍しく静かだな。真っ先に興味示すかと思えば」
「残念だけど、過去にも未来にも興味はないのよね~」
「おっさんの場合は10年後は怪しいもんな」
「うわっひどっ!おっさん傷ついちゃう」
三人が遠巻きに見ながらそう話している間に、リタはバズーカのようなものをカロルに向けた。
「じゃ、行くわよ。動かないで」
「う…うん」
カロルがごくりと息をのむ。
ボン
大きな音とともに放たれた術式。
それは、カロルに当たるかと思いきや…
「わぁ!」
「みなさん、お待たせしまし…」
「エステル!!」
エステルに命中した。
もうもうと立ち込める煙。
大きな音とともに飛んできた術式を、うっかりカロルがよけてしまったのが原因だ。
そして、扉を背にしてそんなことをしていたもだから、ちょうど運悪く扉を開けて入ってきたエステルに当たってしまった。
リタの目がみるみる吊り上っていく。
「あ~ん~た~ね~!」
「ごごご、ごめんっ!わざとじゃないんだ!」
弁解する声はリタには届かず、カロルは首を締めあげられる。
ユーリはその光景を見てため息をつくと、煙に包まれたエステルに声をかけた。
「いきてるかー?」
「…その声、ユーリですか?」
帰ってきた声はいつものエステルのものではない。
声質が変わったわけではないため、本人なのは間違いなさそうだが…
ユーリはジュディスとレイヴンと顔を見合わせる。
どうやら、本当に術式は成功のようだ。
彼らは静かに煙がはれるのを待った。
しかし、彼らに訪れたのは計り知れないほどの驚き。
「ぁああああ!?」
初めに叫んだのはカロルだったか、リタだったか。
ジュディスはまぁ、と口元を押さえ、レイブンは大口を開けたまま固まっている。
ユーリも目を見開いたまま固まっていた。
一人、エステルだけが目をきょとんとさせ、不思議そうに首をかしげた。
「みんなそろってどうしたんですか?あら?でも、みんな年が若いような…」
ふわりと広がったドレス。
まとめられた長い髪。
それだけであったならば、10年後のエステルらしい…という感想だけで終わっただろう。
しかし、問題はそこではない。
細身の彼女にしては大きく目立ったおなか。
それは即ち…
「「誰の子!?」」
リタとレイヴンの声が奇麗にハモる。
「え?え?」
しかし、そこはエステル。
状況がまったくつかめていないために、詰め寄るリタとレイヴンに答えることもできない。
「いいから、答えなさい!」
「リタ、なんだか怖いです。そえに、リタには一番にお教えしましたよ?」
「とにかく早く!」
もう時間がない。
焦るリタとは裏腹に、エステルはゆったりだ。
「ですから、これは私と……」
ごくり、と息をのむ。
しかし、その答えは聞くことはできず…
ふたたびエステルは煙に包まれた。
「あら?わたし…どうしたんでしょう」
帰ってきたのは不思議そうな顔のいつものエステル。
「嬢ちゃん。向こうでなんか見なかった!?」
「向こうって?」
「今行ってたでしょ!?」
「あぁ、入ったとたん誰もいらっしゃらないので、どうしてだろうと思ってました」
でも、みんなやっぱりいたんですね。どこに隠れてたんです?
エステルがそう問うが、誰もが全身から力が抜け、答えることができない。
不思議そうなエステルを残して、皆ぐったりとため息をつく。
もう一度使ってみたい。
しかし、向こうが身重なら、おいそれと使うわけにもいかない。
もやもやした気持ち悪さだけが残った。
すべては未来のお楽しみ。
「なに、それ」
リタが自信満々に出してきたのは、何やら筒状のもの。
武器のようにもみえるが・・・。
「これはね、精霊魔術の偉大なる第一歩よ!四大精霊の力を絶妙な配分で・・・」
「あー、わりぃけど完結に頼む」
リタの講義が始まる前に、ユーリがあっさりと白旗を振る。
それについてはいつものことなのでリタも怒りはしない。
「要は、ストップフロウの改良版。10年前後時をさかのぼれるってわけ」
「へぇ!すごい!!」
カロルが瞳を輝かせる。
しかし、リタは少し渋い顔。
「でも、まだまだ改良の余地がありまくり。対象は人間一人に限られるし、時間は3分。この術式を受けた人間は10年後もしくは前の人間と入れ替わってここに姿を現すわ。」
「はいはい!僕やってみたい!」
カロルが勢いよく手を挙げる。
周りの人間は10年後の人物を見ることができ、本人は十年後の世界を体験できるわけだ。
とても魅力的だとは思う。…三分だが。
リタはその言葉を待ってましたと言わんばかりに笑った。
「いいわよ。じゃ、がきんちょ。そこに立って。」
「うん!」
生き生きとしている二人とは対照的に、ユーリは冷ややかな目でそれを見ている。
「…要するに実験台だな」
「よいのではない?二人とも楽しそうだわ」
「そういや、おっさん。珍しく静かだな。真っ先に興味示すかと思えば」
「残念だけど、過去にも未来にも興味はないのよね~」
「おっさんの場合は10年後は怪しいもんな」
「うわっひどっ!おっさん傷ついちゃう」
三人が遠巻きに見ながらそう話している間に、リタはバズーカのようなものをカロルに向けた。
「じゃ、行くわよ。動かないで」
「う…うん」
カロルがごくりと息をのむ。
ボン
大きな音とともに放たれた術式。
それは、カロルに当たるかと思いきや…
「わぁ!」
「みなさん、お待たせしまし…」
「エステル!!」
エステルに命中した。
もうもうと立ち込める煙。
大きな音とともに飛んできた術式を、うっかりカロルがよけてしまったのが原因だ。
そして、扉を背にしてそんなことをしていたもだから、ちょうど運悪く扉を開けて入ってきたエステルに当たってしまった。
リタの目がみるみる吊り上っていく。
「あ~ん~た~ね~!」
「ごごご、ごめんっ!わざとじゃないんだ!」
弁解する声はリタには届かず、カロルは首を締めあげられる。
ユーリはその光景を見てため息をつくと、煙に包まれたエステルに声をかけた。
「いきてるかー?」
「…その声、ユーリですか?」
帰ってきた声はいつものエステルのものではない。
声質が変わったわけではないため、本人なのは間違いなさそうだが…
ユーリはジュディスとレイヴンと顔を見合わせる。
どうやら、本当に術式は成功のようだ。
彼らは静かに煙がはれるのを待った。
しかし、彼らに訪れたのは計り知れないほどの驚き。
「ぁああああ!?」
初めに叫んだのはカロルだったか、リタだったか。
ジュディスはまぁ、と口元を押さえ、レイブンは大口を開けたまま固まっている。
ユーリも目を見開いたまま固まっていた。
一人、エステルだけが目をきょとんとさせ、不思議そうに首をかしげた。
「みんなそろってどうしたんですか?あら?でも、みんな年が若いような…」
ふわりと広がったドレス。
まとめられた長い髪。
それだけであったならば、10年後のエステルらしい…という感想だけで終わっただろう。
しかし、問題はそこではない。
細身の彼女にしては大きく目立ったおなか。
それは即ち…
「「誰の子!?」」
リタとレイヴンの声が奇麗にハモる。
「え?え?」
しかし、そこはエステル。
状況がまったくつかめていないために、詰め寄るリタとレイヴンに答えることもできない。
「いいから、答えなさい!」
「リタ、なんだか怖いです。そえに、リタには一番にお教えしましたよ?」
「とにかく早く!」
もう時間がない。
焦るリタとは裏腹に、エステルはゆったりだ。
「ですから、これは私と……」
ごくり、と息をのむ。
しかし、その答えは聞くことはできず…
ふたたびエステルは煙に包まれた。
「あら?わたし…どうしたんでしょう」
帰ってきたのは不思議そうな顔のいつものエステル。
「嬢ちゃん。向こうでなんか見なかった!?」
「向こうって?」
「今行ってたでしょ!?」
「あぁ、入ったとたん誰もいらっしゃらないので、どうしてだろうと思ってました」
でも、みんなやっぱりいたんですね。どこに隠れてたんです?
エステルがそう問うが、誰もが全身から力が抜け、答えることができない。
不思議そうなエステルを残して、皆ぐったりとため息をつく。
もう一度使ってみたい。
しかし、向こうが身重なら、おいそれと使うわけにもいかない。
もやもやした気持ち悪さだけが残った。
すべては未来のお楽しみ。
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