TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「うわぁ…」
シェリダンまで来ると、見たことのない譜業機関ばかりの街にルークは目を輝かせた。
別にガイのように譜業機関そのものに興味があるわけではない。
この街独特の雰囲気がルークには新鮮で目に映るもの全てが楽しかった。
「レンティス、はぐれるなよ」
ふらふらとどこかに行ってしまいそうなルークにラルゴは苦笑して釘を刺す。
するとはっと我に返ったルークがラルゴたちのところに戻ってきた。
「さっきの飛んでた奴、どこにあるんだろうな?」
「さぁ…奥じゃないの?」
「じゃ、行ってみようぜ!」
今にも走り出さん勢いのルークにせかされる様に二人は歩き始めた。
しかし、何か思いついたようにシンクが歩みを止める。
そしておもむろに外套を着込み、フードをかぶった。
その様子にルークは首をかしげる。
「何やってんだ、シンク」
「ちょっと、奥の手の準備かな」
シンクの意味深な言葉にルークは首を傾げるものの、あえて何も言わずに歩みを再会した。
やがて三人がたどり着いたのはシェリダン奥にあるドック。
中には多くの人々が忙しく働いていたが、中でも一番目を引いたのは三人の老人と二人の青年。
皆、喜ばしい顔つきでなにやら話し合っている。
ラルゴはその人たちに近づき声をかけた。
「申し訳ない」
「誰だいアンタ?…神託の盾の人かい」
「神託の盾騎士団第一師団師団長ラルゴという。ここに来る途中に飛行している譜業機関を目にしたのだが…」
「あぁ、アルビオールだね。発掘した飛行譜石をもとに作り出したもののテスト飛行が完了したんだよ」
「それで…いきなりで申し訳ないのだが、そのアルビオールを借り受けることはできないだろうか?」
「アルビオールを…かい?」
老人たちの表情に戸惑いが生まれる。それは同時に、こちらの申し出を渋っているようにも見えた。
そのとき、ラルゴの背後で大人しくしていたシンクが前へ出てきた。
「すみません…どうしても、お借りすることはできませんか?」
その声に、ルークはぎょっとしてシンクを見た。
シンクはおもむろにフードを取ると、仮面をつけていない素顔を晒した。
いつもの不敵な表情ではなく、そこに浮かんでいるのは人のよい笑み。
「これは、イオン様」
「すみません…この世界のためにどうしても必要なんです」
「イオン様がそこまでおっしゃるなら…仕方がありませんのぅ」
「あぁ…ありがとうございます!」
シンクのイオンのような笑顔に、ルークは戸惑いの表情を浮かべる。
なんか…嫌だ。
ルークの思いとは裏腹に会話は進む。
「…では、アルビオールは既に2機出来上がっているのですか?」
「そうとも。わしらシェリダンめ組にとっては朝飯前じゃ」
「ただ、2号機はテスト飛行がまだじゃ」
「そうですか…では、1号機を僕たちに貸していただけますか?そして、2号機をテストが終わりしだいあるところに飛ばして欲しいのです」
「1号機は構いませんが…2号機もですかな?」
「はい。どうしても」
シンクの目に見つめられて、イエモンはしぶしぶながら了承した。
「では、僕は別に行かねばならないところがありますので、代わりの者をつれてきます。少しの間、待っていてください」
そういうと、シンクたちはひとまずドックを後にする。
そして、シェリダンの人通り少ないところまで来たときにシンクは身なりを整え、仮面をつけた。
一応は上手くいったことに一安心していると、背後から暖かい物体が自分の背中にくっついてきた。
それが誰なのかは振り返らないでもわかる。
「何?」
「…いやだ」
何が嫌なのか、シンクにはさっぱりわからなくて、ラルゴと顔を見合わせる。
すると、自分の背中にくっついたままのルークからくぐもった声が聞こえた。
「シンクがシンクじゃないみたいで嫌だ」
その言葉で、どうやら先ほどのイオンのふりをして見せたことが気に入らなかったのだときづく。
「別にどっちでもいいでしょ…」
「シンクじゃなきゃ嫌だ」
変わらないんだから、と続けようとした言葉はルークの言葉にさえぎられる。
その言葉に、シンクは胸のうちで何かがはねた。
イオンでもなく、イオンレプリカでもなく、シンクが誰かに求められたことに喜びを覚えた。
そんなシンクの様子を悟ったかのように、ラルゴがシンクに笑顔を向ける。
「良かったな、シンク」
からかっているのがわかるその笑みに、シンクは顔が火照るのを感じた。
「……ッ!さっさと行くよ!」
怒ったような声だが、それが照れ隠しから来るものだということをラルゴはわかっていた。
込上げてくる笑いをかみ殺しながら、ラルゴは後を追った。
☆・・・シンクがシンクじゃないorz
シェリダンまで来ると、見たことのない譜業機関ばかりの街にルークは目を輝かせた。
別にガイのように譜業機関そのものに興味があるわけではない。
この街独特の雰囲気がルークには新鮮で目に映るもの全てが楽しかった。
「レンティス、はぐれるなよ」
ふらふらとどこかに行ってしまいそうなルークにラルゴは苦笑して釘を刺す。
するとはっと我に返ったルークがラルゴたちのところに戻ってきた。
「さっきの飛んでた奴、どこにあるんだろうな?」
「さぁ…奥じゃないの?」
「じゃ、行ってみようぜ!」
今にも走り出さん勢いのルークにせかされる様に二人は歩き始めた。
しかし、何か思いついたようにシンクが歩みを止める。
そしておもむろに外套を着込み、フードをかぶった。
その様子にルークは首をかしげる。
「何やってんだ、シンク」
「ちょっと、奥の手の準備かな」
シンクの意味深な言葉にルークは首を傾げるものの、あえて何も言わずに歩みを再会した。
やがて三人がたどり着いたのはシェリダン奥にあるドック。
中には多くの人々が忙しく働いていたが、中でも一番目を引いたのは三人の老人と二人の青年。
皆、喜ばしい顔つきでなにやら話し合っている。
ラルゴはその人たちに近づき声をかけた。
「申し訳ない」
「誰だいアンタ?…神託の盾の人かい」
「神託の盾騎士団第一師団師団長ラルゴという。ここに来る途中に飛行している譜業機関を目にしたのだが…」
「あぁ、アルビオールだね。発掘した飛行譜石をもとに作り出したもののテスト飛行が完了したんだよ」
「それで…いきなりで申し訳ないのだが、そのアルビオールを借り受けることはできないだろうか?」
「アルビオールを…かい?」
老人たちの表情に戸惑いが生まれる。それは同時に、こちらの申し出を渋っているようにも見えた。
そのとき、ラルゴの背後で大人しくしていたシンクが前へ出てきた。
「すみません…どうしても、お借りすることはできませんか?」
その声に、ルークはぎょっとしてシンクを見た。
シンクはおもむろにフードを取ると、仮面をつけていない素顔を晒した。
いつもの不敵な表情ではなく、そこに浮かんでいるのは人のよい笑み。
「これは、イオン様」
「すみません…この世界のためにどうしても必要なんです」
「イオン様がそこまでおっしゃるなら…仕方がありませんのぅ」
「あぁ…ありがとうございます!」
シンクのイオンのような笑顔に、ルークは戸惑いの表情を浮かべる。
なんか…嫌だ。
ルークの思いとは裏腹に会話は進む。
「…では、アルビオールは既に2機出来上がっているのですか?」
「そうとも。わしらシェリダンめ組にとっては朝飯前じゃ」
「ただ、2号機はテスト飛行がまだじゃ」
「そうですか…では、1号機を僕たちに貸していただけますか?そして、2号機をテストが終わりしだいあるところに飛ばして欲しいのです」
「1号機は構いませんが…2号機もですかな?」
「はい。どうしても」
シンクの目に見つめられて、イエモンはしぶしぶながら了承した。
「では、僕は別に行かねばならないところがありますので、代わりの者をつれてきます。少しの間、待っていてください」
そういうと、シンクたちはひとまずドックを後にする。
そして、シェリダンの人通り少ないところまで来たときにシンクは身なりを整え、仮面をつけた。
一応は上手くいったことに一安心していると、背後から暖かい物体が自分の背中にくっついてきた。
それが誰なのかは振り返らないでもわかる。
「何?」
「…いやだ」
何が嫌なのか、シンクにはさっぱりわからなくて、ラルゴと顔を見合わせる。
すると、自分の背中にくっついたままのルークからくぐもった声が聞こえた。
「シンクがシンクじゃないみたいで嫌だ」
その言葉で、どうやら先ほどのイオンのふりをして見せたことが気に入らなかったのだときづく。
「別にどっちでもいいでしょ…」
「シンクじゃなきゃ嫌だ」
変わらないんだから、と続けようとした言葉はルークの言葉にさえぎられる。
その言葉に、シンクは胸のうちで何かがはねた。
イオンでもなく、イオンレプリカでもなく、シンクが誰かに求められたことに喜びを覚えた。
そんなシンクの様子を悟ったかのように、ラルゴがシンクに笑顔を向ける。
「良かったな、シンク」
からかっているのがわかるその笑みに、シンクは顔が火照るのを感じた。
「……ッ!さっさと行くよ!」
怒ったような声だが、それが照れ隠しから来るものだということをラルゴはわかっていた。
込上げてくる笑いをかみ殺しながら、ラルゴは後を追った。
☆・・・シンクがシンクじゃないorz
PR
この記事にコメントする