TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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ミュウにしがみつかれたルークは、冷静さを何とか保とうとはしていたが内心かなり焦っていた。
まぁ、仮面をつけただけで隠し通せるとは思っていなかったが、髪も短くなっているし、声も出さなければばれることはないと考えていたのだ。
長い髪というのは結構先入観があるし、それが短くなっただけで印象はだいぶ変わる。
それに、自分がユリアシティからもどってきていることはまだ知られてないはずだと思っていたのだ。
ティアとミュウがここにきていたのは、ルークにとって予想外の出来事だった。
しかし…あのブタザルにあっさりと見破れるほどの能力があったとは、意外だ。
嬉しいような…面倒なような…複雑な感情がルークの中で混ざり合う。
しかし、いつまでも動かないでいては肯定しているようなものなので、とりあえず剣を持っていない右手でミュウを掴むと、ティアに向かって投げつけた。
ここで、目の前のアッシュに投げなかったのは、弾き飛ばされでもしたら哀れだという、ルークの最大限の譲歩だったりする。
「お前…本当にルークなのか?」
呆然と呟いたのは、ガイ。
その信じられないというような声音に、ルークは仮面の下で顔をゆがめた。
ガイは好きだった。
別に、甘やかしてくれるだとかそんなのではなくて、あの閉じ込められた世界では唯一の友達だったから。
でも…
お前も結局、被験体と一緒にいるだろう?
俺、レプリカだから用無しだろ?
無意識のうちに、剣を握る手に力が入る。
そして、未練を断ち切るように剣を真横に凪ぎ払った。
「おもしれぇ…その仮面外せば、テメェが誰かなんてはっきりする!」
「…っ!」
アッシュが好戦的に繰り出してくる剣を、ルークは受け止め、時に攻めに転じる。
しかし、同じ技を学んだ者同士。苦手なところはすぐにわかる。
となれば、勝敗を左右してくるのは実戦経験の差だった。
「遅い!」
ほんの少し体勢を崩し、それを立て直そうとしたときには近づいてきていた剣先。
まずい、と思ったとき強い力で後ろに引っ張られた。
途端、頭の上を通り過ぎていくのは巨大な鎌。
「俺たちを忘れてもらっては困る」
「クソッ」
シンクがルークをひっぱっり、ラルゴがアッシュを遠ざけた。
その結果、また状況は振り出し。
いつまでもこうしてても埒があかない。
双方が焦れ始めたとき、こんな狭い場所で術を使うわけにもいかず、状況を見守っていたジェイドが口を開いた。
「おやおや、六神将が子どものお守りですか。よほど利用価値があるのでしょうねぇ」
明らかに挑発しているとわかる、人を小ばかにした様な口調。
それが、ルークを誘い出すための言葉だということは、流石のルークにもわかった。
だから、ぐっと堪えて無関心を装う。
でも…
胸が痛い
「そんなおしゃべりする暇があるなんて、たいそう余裕だね、ネクロマンサー殿は」
「そちらこそ、被験体が手を離れたとわかった途端、レプリカを確保するとは早い行動ですね。感服しますよ」
「ジェイド!」
ルークを誘い出すためだといっても、あまりな言葉にガイがジェイドをいさめる。
しかし、ジェイドはやめない。
「それとも、初めからそちらのお仲間だったんですかねぇ」
言葉の棘に、重さに思考が停止する。
だから、矢が自分を狙って飛んできたとき、とっさに反応が遅れた。
仮面が音をたてて床に転がる。
気づいて腕で顔を覆うも、既に手遅れだった。
決定的なものが、眼前にさらされる。
「ルーク!」
「…なんでテメェがそこにいやがる!レプリカ!」
ルークは諦めたように手を下ろすと、あえて無表情をつくりかつての仲間を見た。
「うっそ!アンタ本当に裏切ったの!?サイテー!!」
「アニス!」
「だって、イオン様!アレってそういうことでしょ?」
無意識に握る手に力が入る。
裏切った…?
誰が、何を?
「……仲間なんて思って無かったくせに」
小さな一言は、その場に大きく響いた。
「何…言ってんだよ、ルーク」
ガイがルークを呼ぶ。
その声はかすれており、どこか不安げに聞こえた。
ガイに対して罪悪感を抱かなくはないが、先程の言葉はルークの今の気持ちだった。
今までは辛くて、苦しくて言えなかった事。
せき止めていたものが壊れてあふれ出した。
「裏切った?そんなの、ありえない。最初から仲間なんかじゃなかっただろ!?お前らは“ルーク・フォン・ファブレ”を利用してただけだ!仲間として欲しかったのは俺じゃない。“ルーク”だろ!」
「あなた、何を言ってるの!?私たちは!」
「じゃあ、何で…っ」
「仲間だって言うなら、なんで俺を置いていったんだよ!何で捨てたんだよ!そんなの…いらないってことじゃないか!!」
ルークをいさめようとしたティアも、ルークの叫びに言葉を失う。
ティアだけではない。
ガイもアッシュも…ジェイドやアニスですら何もいえないでいた。
そんな皆の様子に気づかないのか、ルークがなおも言葉を続けようとしたとき、今まで黙って成り行きをみていたシンクがルークを止めた。
「レンティス。これ以上こいつらに構う必要はない。帰るよ」
「シンク……わかった」
少し不満そうではあるが、ルークはシンクの言葉に大人しく頷く。
しかし、納得できないのはアッシュたちのほうだ。
「まて!そいつにはまだ用がある」
「アンタからそんな言葉を聞くとはね。アッシュ…いや、ルークかな。自分の居場所がもどってきたんだから、もうレプリカなんかに用はないでしょ。それとも例えレプリカでも捨てたら惜しくなった?」
「何だと!?」
アッシュの怒声にも、シンクは薄く微笑むだけ。
ラルゴとルークを伴って、アッシュたちに背を向けた。
「…あんたたちはせいぜい、ヴァンの手のひらで踊ってるといいよ」
その言葉に、アッシュは悔しげに唇を噛んだ。
自分の知らないところで回り続けている歯車の音を聞いた気がした。
☆・・・好きな子ほど苛めたく・・・なりません?(ぇ)
まぁ、仮面をつけただけで隠し通せるとは思っていなかったが、髪も短くなっているし、声も出さなければばれることはないと考えていたのだ。
長い髪というのは結構先入観があるし、それが短くなっただけで印象はだいぶ変わる。
それに、自分がユリアシティからもどってきていることはまだ知られてないはずだと思っていたのだ。
ティアとミュウがここにきていたのは、ルークにとって予想外の出来事だった。
しかし…あのブタザルにあっさりと見破れるほどの能力があったとは、意外だ。
嬉しいような…面倒なような…複雑な感情がルークの中で混ざり合う。
しかし、いつまでも動かないでいては肯定しているようなものなので、とりあえず剣を持っていない右手でミュウを掴むと、ティアに向かって投げつけた。
ここで、目の前のアッシュに投げなかったのは、弾き飛ばされでもしたら哀れだという、ルークの最大限の譲歩だったりする。
「お前…本当にルークなのか?」
呆然と呟いたのは、ガイ。
その信じられないというような声音に、ルークは仮面の下で顔をゆがめた。
ガイは好きだった。
別に、甘やかしてくれるだとかそんなのではなくて、あの閉じ込められた世界では唯一の友達だったから。
でも…
お前も結局、被験体と一緒にいるだろう?
俺、レプリカだから用無しだろ?
無意識のうちに、剣を握る手に力が入る。
そして、未練を断ち切るように剣を真横に凪ぎ払った。
「おもしれぇ…その仮面外せば、テメェが誰かなんてはっきりする!」
「…っ!」
アッシュが好戦的に繰り出してくる剣を、ルークは受け止め、時に攻めに転じる。
しかし、同じ技を学んだ者同士。苦手なところはすぐにわかる。
となれば、勝敗を左右してくるのは実戦経験の差だった。
「遅い!」
ほんの少し体勢を崩し、それを立て直そうとしたときには近づいてきていた剣先。
まずい、と思ったとき強い力で後ろに引っ張られた。
途端、頭の上を通り過ぎていくのは巨大な鎌。
「俺たちを忘れてもらっては困る」
「クソッ」
シンクがルークをひっぱっり、ラルゴがアッシュを遠ざけた。
その結果、また状況は振り出し。
いつまでもこうしてても埒があかない。
双方が焦れ始めたとき、こんな狭い場所で術を使うわけにもいかず、状況を見守っていたジェイドが口を開いた。
「おやおや、六神将が子どものお守りですか。よほど利用価値があるのでしょうねぇ」
明らかに挑発しているとわかる、人を小ばかにした様な口調。
それが、ルークを誘い出すための言葉だということは、流石のルークにもわかった。
だから、ぐっと堪えて無関心を装う。
でも…
胸が痛い
「そんなおしゃべりする暇があるなんて、たいそう余裕だね、ネクロマンサー殿は」
「そちらこそ、被験体が手を離れたとわかった途端、レプリカを確保するとは早い行動ですね。感服しますよ」
「ジェイド!」
ルークを誘い出すためだといっても、あまりな言葉にガイがジェイドをいさめる。
しかし、ジェイドはやめない。
「それとも、初めからそちらのお仲間だったんですかねぇ」
言葉の棘に、重さに思考が停止する。
だから、矢が自分を狙って飛んできたとき、とっさに反応が遅れた。
仮面が音をたてて床に転がる。
気づいて腕で顔を覆うも、既に手遅れだった。
決定的なものが、眼前にさらされる。
「ルーク!」
「…なんでテメェがそこにいやがる!レプリカ!」
ルークは諦めたように手を下ろすと、あえて無表情をつくりかつての仲間を見た。
「うっそ!アンタ本当に裏切ったの!?サイテー!!」
「アニス!」
「だって、イオン様!アレってそういうことでしょ?」
無意識に握る手に力が入る。
裏切った…?
誰が、何を?
「……仲間なんて思って無かったくせに」
小さな一言は、その場に大きく響いた。
「何…言ってんだよ、ルーク」
ガイがルークを呼ぶ。
その声はかすれており、どこか不安げに聞こえた。
ガイに対して罪悪感を抱かなくはないが、先程の言葉はルークの今の気持ちだった。
今までは辛くて、苦しくて言えなかった事。
せき止めていたものが壊れてあふれ出した。
「裏切った?そんなの、ありえない。最初から仲間なんかじゃなかっただろ!?お前らは“ルーク・フォン・ファブレ”を利用してただけだ!仲間として欲しかったのは俺じゃない。“ルーク”だろ!」
「あなた、何を言ってるの!?私たちは!」
「じゃあ、何で…っ」
「仲間だって言うなら、なんで俺を置いていったんだよ!何で捨てたんだよ!そんなの…いらないってことじゃないか!!」
ルークをいさめようとしたティアも、ルークの叫びに言葉を失う。
ティアだけではない。
ガイもアッシュも…ジェイドやアニスですら何もいえないでいた。
そんな皆の様子に気づかないのか、ルークがなおも言葉を続けようとしたとき、今まで黙って成り行きをみていたシンクがルークを止めた。
「レンティス。これ以上こいつらに構う必要はない。帰るよ」
「シンク……わかった」
少し不満そうではあるが、ルークはシンクの言葉に大人しく頷く。
しかし、納得できないのはアッシュたちのほうだ。
「まて!そいつにはまだ用がある」
「アンタからそんな言葉を聞くとはね。アッシュ…いや、ルークかな。自分の居場所がもどってきたんだから、もうレプリカなんかに用はないでしょ。それとも例えレプリカでも捨てたら惜しくなった?」
「何だと!?」
アッシュの怒声にも、シンクは薄く微笑むだけ。
ラルゴとルークを伴って、アッシュたちに背を向けた。
「…あんたたちはせいぜい、ヴァンの手のひらで踊ってるといいよ」
その言葉に、アッシュは悔しげに唇を噛んだ。
自分の知らないところで回り続けている歯車の音を聞いた気がした。
☆・・・好きな子ほど苛めたく・・・なりません?(ぇ)
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