TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ユリアロードから外殻大地に来たティアとミュウは逸る心を抑えて、アラミス湧水洞を歩いていた。
「ご主人様…いないですの…」
「そうね…だいぶ離されてしまったのかもしれないわ」
「みゅうぅぅ」
しょぼくれるミュウを宥めながら、ティアは出口を目指して歩み続けた。
しかしそのとき、何者かの気配を感じてとっさに歩みを止める。
「誰!?」
「その声…ティアか?」
姿を見せた相手の姿に、ティアは目を見開く。
「ガイ…!あなた、アッシュと一緒に行ったんじゃなかったの?」
「ルークが気になってな…。ティア、ルークは?」
「それが…」
ルークがいなくなったこと。
アクゼリュスの件…そしてホドの崩落すらも預言に読まれていたことだということ。
ヴァンは預言を恨み、この世界を滅ぼすつもりなのではないかということ。
ティアの話を聞けば聞くほど、ガイの顔は険しくなっていく。
「それが本当だとしたら…何としてもヴァンを止める必要があるな」
「ええ」
「クソ…ッ!とにかく、ここを出よう」
無理なモンスターとの戦闘は避け、ひたすらに出口を目指す。
しかし、悪いことは重なるもので…
「ガイ!!」
「ジェイドに…アッシュ!?」
「ナタリアとイオン様がモースに軟禁されました!!」
「このままでは戦争が始まるぞ!」
四人の間に衝撃が走った。
世界の歯車はあらゆるものを巻き込み…回り続けていた。
一方、ルークはシンクから渡された服に袖を通していた。
シンクの持ってきた服は赤を基本とした服で袖は半袖。
前に来ていた服のように、上着の裾が後ろ部分だけ長く、半分に切込みが入っていた。
手袋をはめ、慣らすように手を握ったり開いたりしながら自分の姿を確認していると、自分も着替えるといって奥に言っていたシンクが帰ってきた。
その姿を見て、ルークは一瞬目を丸くしたが、次の瞬間には微笑んだ。
「…何?」
どこか気恥ずかしげに顔を背けるシンクの服装は、ルークのデザインと同じ。
色はシンクは主に白を基本としていて、パンツは黒。装飾のような縁取りは緑だった。
笑うルークと、顔を背けているシンク。
ラルゴは自分の髭を触りながらその二人を交互に見つめた。
お互いにレプリカだからとか、そういう意味ではなくこの二人は気が合うようだ。
「で、ラルゴ。アンタは何のようなのさ」
ぼんやりと物思いに耽っていたラルゴは、シンクの言葉に我にかえる。
「おっとそうだった。イオン様がキムラスカのナタリア姫とともにモースに捕らえられている。イオン様を連れ出そうにもモースが首を縦に振らなくてな」
「それで、ここに足止めってわけ?」
「ああ」
「ナタリア…?」
驚きに目を見開いているルークを振り返り、シンクは補足して説明する。
「アグゼリュス崩壊に巻き込まれて君たちは死んだことになってるよ。キムラスカはそれを理由に宣戦布告する気らしいね。だから、戦争を起こしたいモースは唯一戦争を止められるイオンとナタリアを監禁してるってわけ」
「それじゃあ、戦争は…」
「このままだと確実に起こる。だが、総長の目的はそこではない」
「え?」
ラルゴの言葉にルークは驚きの表情を浮かべる。
師匠は…彼らは戦争を起こそうとしているのではなかったのか。
そのために、自分を利用してアクゼリュスを滅ぼしたのではなかったのか。
ルークの明らかにわからないというようなしかめ面に、ラルゴは苦笑を浮かべる。
「…詳しくはまだ話すことはできん。知りたいなら総長に会ってから訊けばいい」
「……師匠……」
「とにかく、まずは導師を連れ出す必要があるね」
「そうなのだが、モースが意外にも用心深くてな。手が出せん」
「ちっ…あのジジイ」
悩んでいる二人には悪いが、いずれ師匠と会わなくてはならないかと思うと、ルークはどんどん気が重くなっていく。
しかし、そんな物思いなど軽く吹き飛ばすような悲鳴と怒声が、突如として聞こえてきた。
「なにやら騒がしいな」
「ラルゴ。導師とナタリアが捕らわれてるって言った?」
「ああ、そうだが……まさか」
「アッシュが裏切った。奴ならここに詳しい…取り返しに来たのかもしれないね」
「ならば、行ってみるしかないだろう」
「そうだね」
「…俺は?」
部屋を出て行く準備をする二人を、ルークは不安げな瞳で見上げた。
顔色が青白い。
アクゼリュスでのこと、そのときのかつて仲間であったものたちの突き刺すような言葉、レプリカと知らされ存在を否定されたこと。
それらが思い出されたのだろう。
ほんの先日のことだ。忘れることも割り切ることもできるわけがない。
「ここで待ってなよ」
「でも!」
「心配しなくても帰ってくるよ。それに、まだ会いたくないでしょ?」
「……」
シンクの言葉に、ルークは唇をかむ。
確かに会いたくはなかった。
決心が鈍りそうだからとか、そういうわけではなく、再び否定されるのが怖いから…。
俯いたルークの頭を大きな手が乱暴にかきまわす。
驚いて顔を上げると、ラルゴが背を向けて部屋から出て行くところ。
シンクもその後を追って出て行く。
「大人しく待ってなよ…レンティス」
閉まったドアを、少し恨めしげに見つめる。
シンクの隣にずっといられるくらい、強くなりたいと思った。
☆このルークはシンクにぞっこんです(ぇ)
「ご主人様…いないですの…」
「そうね…だいぶ離されてしまったのかもしれないわ」
「みゅうぅぅ」
しょぼくれるミュウを宥めながら、ティアは出口を目指して歩み続けた。
しかしそのとき、何者かの気配を感じてとっさに歩みを止める。
「誰!?」
「その声…ティアか?」
姿を見せた相手の姿に、ティアは目を見開く。
「ガイ…!あなた、アッシュと一緒に行ったんじゃなかったの?」
「ルークが気になってな…。ティア、ルークは?」
「それが…」
ルークがいなくなったこと。
アクゼリュスの件…そしてホドの崩落すらも預言に読まれていたことだということ。
ヴァンは預言を恨み、この世界を滅ぼすつもりなのではないかということ。
ティアの話を聞けば聞くほど、ガイの顔は険しくなっていく。
「それが本当だとしたら…何としてもヴァンを止める必要があるな」
「ええ」
「クソ…ッ!とにかく、ここを出よう」
無理なモンスターとの戦闘は避け、ひたすらに出口を目指す。
しかし、悪いことは重なるもので…
「ガイ!!」
「ジェイドに…アッシュ!?」
「ナタリアとイオン様がモースに軟禁されました!!」
「このままでは戦争が始まるぞ!」
四人の間に衝撃が走った。
世界の歯車はあらゆるものを巻き込み…回り続けていた。
一方、ルークはシンクから渡された服に袖を通していた。
シンクの持ってきた服は赤を基本とした服で袖は半袖。
前に来ていた服のように、上着の裾が後ろ部分だけ長く、半分に切込みが入っていた。
手袋をはめ、慣らすように手を握ったり開いたりしながら自分の姿を確認していると、自分も着替えるといって奥に言っていたシンクが帰ってきた。
その姿を見て、ルークは一瞬目を丸くしたが、次の瞬間には微笑んだ。
「…何?」
どこか気恥ずかしげに顔を背けるシンクの服装は、ルークのデザインと同じ。
色はシンクは主に白を基本としていて、パンツは黒。装飾のような縁取りは緑だった。
笑うルークと、顔を背けているシンク。
ラルゴは自分の髭を触りながらその二人を交互に見つめた。
お互いにレプリカだからとか、そういう意味ではなくこの二人は気が合うようだ。
「で、ラルゴ。アンタは何のようなのさ」
ぼんやりと物思いに耽っていたラルゴは、シンクの言葉に我にかえる。
「おっとそうだった。イオン様がキムラスカのナタリア姫とともにモースに捕らえられている。イオン様を連れ出そうにもモースが首を縦に振らなくてな」
「それで、ここに足止めってわけ?」
「ああ」
「ナタリア…?」
驚きに目を見開いているルークを振り返り、シンクは補足して説明する。
「アグゼリュス崩壊に巻き込まれて君たちは死んだことになってるよ。キムラスカはそれを理由に宣戦布告する気らしいね。だから、戦争を起こしたいモースは唯一戦争を止められるイオンとナタリアを監禁してるってわけ」
「それじゃあ、戦争は…」
「このままだと確実に起こる。だが、総長の目的はそこではない」
「え?」
ラルゴの言葉にルークは驚きの表情を浮かべる。
師匠は…彼らは戦争を起こそうとしているのではなかったのか。
そのために、自分を利用してアクゼリュスを滅ぼしたのではなかったのか。
ルークの明らかにわからないというようなしかめ面に、ラルゴは苦笑を浮かべる。
「…詳しくはまだ話すことはできん。知りたいなら総長に会ってから訊けばいい」
「……師匠……」
「とにかく、まずは導師を連れ出す必要があるね」
「そうなのだが、モースが意外にも用心深くてな。手が出せん」
「ちっ…あのジジイ」
悩んでいる二人には悪いが、いずれ師匠と会わなくてはならないかと思うと、ルークはどんどん気が重くなっていく。
しかし、そんな物思いなど軽く吹き飛ばすような悲鳴と怒声が、突如として聞こえてきた。
「なにやら騒がしいな」
「ラルゴ。導師とナタリアが捕らわれてるって言った?」
「ああ、そうだが……まさか」
「アッシュが裏切った。奴ならここに詳しい…取り返しに来たのかもしれないね」
「ならば、行ってみるしかないだろう」
「そうだね」
「…俺は?」
部屋を出て行く準備をする二人を、ルークは不安げな瞳で見上げた。
顔色が青白い。
アクゼリュスでのこと、そのときのかつて仲間であったものたちの突き刺すような言葉、レプリカと知らされ存在を否定されたこと。
それらが思い出されたのだろう。
ほんの先日のことだ。忘れることも割り切ることもできるわけがない。
「ここで待ってなよ」
「でも!」
「心配しなくても帰ってくるよ。それに、まだ会いたくないでしょ?」
「……」
シンクの言葉に、ルークは唇をかむ。
確かに会いたくはなかった。
決心が鈍りそうだからとか、そういうわけではなく、再び否定されるのが怖いから…。
俯いたルークの頭を大きな手が乱暴にかきまわす。
驚いて顔を上げると、ラルゴが背を向けて部屋から出て行くところ。
シンクもその後を追って出て行く。
「大人しく待ってなよ…レンティス」
閉まったドアを、少し恨めしげに見つめる。
シンクの隣にずっといられるくらい、強くなりたいと思った。
☆このルークはシンクにぞっこんです(ぇ)
PR
この記事にコメントする