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TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。 出版元・製作元様方には一切関係ありません。 また、突然消失の可能性があります。 嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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朝の目覚めは、グランコクマに流れる水の音と何かの鳴き声とともに・・・。
とてものどかな朝を迎えた・・・ように思った。
しかし、鳴き声は優雅な鳥の鳴き声ではなく・・・

「だー!!ふーぶーうるせー!!」

・・・ぶたのような鳴き声だった。


勢いよく起き上がったルークの横では、同じくぶたのような声に起こされたシンクが頭を抱えていた。

「・・・これって、何の声・・・?」
「・・・ぶたかなんかじゃないの?」

シンクとルークは顔を見合わせると、深々とため息をついた。
この美しい外見のグランコクマにおいて、あのような鳴き声が聞こえてきて、朝の静寂を破ろうものならすぐさま苦情が来そうなものだが、なぜ、誰も何も言わないのか。

あくびをかみ殺しながらルークは窓の外をのぞく。
すると、そこには大量のブタのような生き物をつれて歩く、ガイの姿があった。
見間違いかと思い、確かめるようにじっと見ていたのがいけなかった。
下を歩いていたガイがくるりと振り返り、うっかり目が合ってしまった。

「よぉ、おはよう」
「・・・何してるんだ?」
「見ての通りさ」
「いや、見てもわかんねぇんだけど」

ルークの言葉に、ガイはしばらく考えるような様子を見せたが、次の瞬間には納得したように大きく頷いた。

「そうか、お前は陛下のこれを見たことなかったんだな」
「いや、だからそれなに?」
「わかんないんだったら、降りてきてみろ」
「えー・・・」
「いいから」

手招きをするガイから視線を離し、ルークはシンクを振り返る。

「シンク・・・シンクも行くよな?」
「行って欲しいの?」
「うん。シンクがいたほうが楽しいし」

そう言って笑顔を向けられては、断るなんてできるわけがない。
・・・もっとも、こんな場所でルークを一人でどこかにやる気なんて、シンクには毛頭なかったが。

ベッド上で、一つ伸びをすると、シンクは着替えへと手を伸ばす。

「ほら、行くんでしょ。さっさと着替えなよ」
「うん!」

シンクが一緒に行ってくれるとわかって嬉しいのか、ルークは朝日を浴びながらの満面の笑顔。

目覚めはよくなかったけれど、朝からこの笑顔が見れるのならいいかと思うシンクだった。
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