TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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平和だ・・・
いや、正確に言うと、世界はごたごたが続いている。
浮き上がったホドに、大量のレプリカ。
しかし、それらの混乱は言っては悪いが、ルークにとっては一度経験したことで、これから起こることは予測ができるために、焦りはしない。
むしろ、過去が変わっていないことに安堵するだけだ。
しかし、安心してばかりもいられないのもまた事実。
フェレス島廃墟群でのわずかなずれ。
ほんの少しのことだけれど、先に進むにつれて、ほんの少しのずれが大きな変化へと変わるときもある。
気を引き締めていくか。
現在、一行はレムの塔に今まさに入ろうとするところだった。
レムの塔。建設途中で放棄された青白い建造物を見上げると、あの頃の自分の感情、ここで起きた多くのレプリカの犠牲を思い出し、ルークは胸が締め付けられるような気持ちがした。
今の自分にとっては過去のことでも、ここにいる自分や仲間たちにとっては今まさに起こること。
特に、ジェイドには厳しい選択を強いてしまうことになる。
オリジナル・・・アッシュをとるか、レプリカ・・・『ルーク』をとるか。
・・・そんな選択を強いることになるからこそ、意思を揺らがせるかもしれない自分はここにはいないほうがいいだろう。
そう考えたルークはふわりと中空に浮き上がると、かつての自分たちから距離をとった。
ルークが離れたのに気づいたジェイドがいぶかしげに視線をむけるが、彼もため息をついただけで何も言わなかった。
頭がいいジェイドには既にわかっているのかもしれない。
これからどんなことが起こるのか・・・。
しかし、何が起こるのかを決めるのは未来のルークではなく、現在を生きる『ルーク』だ。
ルークには他にやることがある。
ルークはかつての自分に背を向けると、アッシュを探すべく空を舞った。
レムの塔の頂上。
アッシュはレプリカたちとそこにいた。
思考を持ったマリィに対して持ちかけているのは、ここにいる数千のレプリカと引き換えに、ここにいないレプリカの保護をするという取引。
「・・・どのみち、瘴気が消えなければオリジナルも、レプリカも死に絶える」
「我々にはホドがある」
「はっ・・・モースがわざわざ迎えに来るか。お前らは捨てられたんだ」
「モース様は迎えに来てくださる・・・」
うつろな表情のまま、そう呟くレプリカたちに、アッシュは苛立たしげに舌打ちをした。
「来るかもわからねぇ助けを待って、満足か?取引に応じれば、お前らは自分の手で居場所を作ることができる。誰にも邪魔されない居場所を、だ」
「・・・・・・」
「ちっ・・・俺は他に用がある。帰るまでに考えておけ」
無表情なレプリカに背を向け、アッシュは昇降機に乗る。
おそらく、これからどこかのセフィロトに行き、宝珠を捜すのだろう。
昇降機に一人になったとき、ルークはアッシュが苦しそうに眉を寄せるのを見た。
苦しくないわけがない。
ヴァンの計画を阻止しようと、一番初めに動き始めたのはアッシュだ。
レプリカとはいえ、大勢の命が消えることをよしとするわけではない。
それしかないから選んだ。
このままでは多くの人が死に、アッシュ自身ももうすぐ消えると誤解してたから。
・・・ごめんな、アッシュ。あれ、全部お前に任せきりだった。
お前が苦しんでたの気づいてやれなかった。
俺はお前のレプリカで、完全同位体で・・・いっつも回線つながってたのにな・・・。
でも、今度は俺が守るよ。
そのために来たんだから。
ルークはアッシュの体を後ろから抱きしめるかのように、そっと寄り添った。
今の自分はアッシュには見えないけれど、少しでもアッシュの苦しみが、孤独が軽くなるように・・・。
しかし、事実は時に残酷である。
ルークはふと目をやった先にあったローレライの剣が淡く光っているのを見た。
そして、その光に呼応するように自分の胸のあたりが光っているのにも気づく。
そして、その現象にいやと言うほど心当たりがあった。
とっさにアッシュから身を離し、昇降機を通り抜けて外に飛び出す。
すると、アッシュを乗せた昇降機はそのまま下に向かい、自分は塔の中腹ほどの空に浮かんでいる状態。
アッシュの持つローレライの剣と離れたおかげか、光は消えていた。
アッシュも、気づいた様子はない。
ルークは恐る恐る自分の胸に手をやり、意識を集中させる。
そして、程なくして感じる手のひらにある丸い感覚。
それを目にした瞬間、ルークはがっくりとうなだれた。
「・・・なんで俺の中にあるんだよ・・・昔の俺が音素をとりこむはずだろぉ?」
手に握っているのはローレライの宝珠。
ぼやいてみても、宝珠は自分の手のひらから消えてくれるわけではない。
おそらく、受け取るはずだったときに自分が未来から流れてきたことで、より第七音素に近い自分が、宝珠を取り込んでしまったのだろう。
・・・今まで気づかないなんて、俺ってホント馬鹿・・・
ルークは恨めしそうに宝珠を見ると、深々とため息をついた。
いや、正確に言うと、世界はごたごたが続いている。
浮き上がったホドに、大量のレプリカ。
しかし、それらの混乱は言っては悪いが、ルークにとっては一度経験したことで、これから起こることは予測ができるために、焦りはしない。
むしろ、過去が変わっていないことに安堵するだけだ。
しかし、安心してばかりもいられないのもまた事実。
フェレス島廃墟群でのわずかなずれ。
ほんの少しのことだけれど、先に進むにつれて、ほんの少しのずれが大きな変化へと変わるときもある。
気を引き締めていくか。
現在、一行はレムの塔に今まさに入ろうとするところだった。
レムの塔。建設途中で放棄された青白い建造物を見上げると、あの頃の自分の感情、ここで起きた多くのレプリカの犠牲を思い出し、ルークは胸が締め付けられるような気持ちがした。
今の自分にとっては過去のことでも、ここにいる自分や仲間たちにとっては今まさに起こること。
特に、ジェイドには厳しい選択を強いてしまうことになる。
オリジナル・・・アッシュをとるか、レプリカ・・・『ルーク』をとるか。
・・・そんな選択を強いることになるからこそ、意思を揺らがせるかもしれない自分はここにはいないほうがいいだろう。
そう考えたルークはふわりと中空に浮き上がると、かつての自分たちから距離をとった。
ルークが離れたのに気づいたジェイドがいぶかしげに視線をむけるが、彼もため息をついただけで何も言わなかった。
頭がいいジェイドには既にわかっているのかもしれない。
これからどんなことが起こるのか・・・。
しかし、何が起こるのかを決めるのは未来のルークではなく、現在を生きる『ルーク』だ。
ルークには他にやることがある。
ルークはかつての自分に背を向けると、アッシュを探すべく空を舞った。
レムの塔の頂上。
アッシュはレプリカたちとそこにいた。
思考を持ったマリィに対して持ちかけているのは、ここにいる数千のレプリカと引き換えに、ここにいないレプリカの保護をするという取引。
「・・・どのみち、瘴気が消えなければオリジナルも、レプリカも死に絶える」
「我々にはホドがある」
「はっ・・・モースがわざわざ迎えに来るか。お前らは捨てられたんだ」
「モース様は迎えに来てくださる・・・」
うつろな表情のまま、そう呟くレプリカたちに、アッシュは苛立たしげに舌打ちをした。
「来るかもわからねぇ助けを待って、満足か?取引に応じれば、お前らは自分の手で居場所を作ることができる。誰にも邪魔されない居場所を、だ」
「・・・・・・」
「ちっ・・・俺は他に用がある。帰るまでに考えておけ」
無表情なレプリカに背を向け、アッシュは昇降機に乗る。
おそらく、これからどこかのセフィロトに行き、宝珠を捜すのだろう。
昇降機に一人になったとき、ルークはアッシュが苦しそうに眉を寄せるのを見た。
苦しくないわけがない。
ヴァンの計画を阻止しようと、一番初めに動き始めたのはアッシュだ。
レプリカとはいえ、大勢の命が消えることをよしとするわけではない。
それしかないから選んだ。
このままでは多くの人が死に、アッシュ自身ももうすぐ消えると誤解してたから。
・・・ごめんな、アッシュ。あれ、全部お前に任せきりだった。
お前が苦しんでたの気づいてやれなかった。
俺はお前のレプリカで、完全同位体で・・・いっつも回線つながってたのにな・・・。
でも、今度は俺が守るよ。
そのために来たんだから。
ルークはアッシュの体を後ろから抱きしめるかのように、そっと寄り添った。
今の自分はアッシュには見えないけれど、少しでもアッシュの苦しみが、孤独が軽くなるように・・・。
しかし、事実は時に残酷である。
ルークはふと目をやった先にあったローレライの剣が淡く光っているのを見た。
そして、その光に呼応するように自分の胸のあたりが光っているのにも気づく。
そして、その現象にいやと言うほど心当たりがあった。
とっさにアッシュから身を離し、昇降機を通り抜けて外に飛び出す。
すると、アッシュを乗せた昇降機はそのまま下に向かい、自分は塔の中腹ほどの空に浮かんでいる状態。
アッシュの持つローレライの剣と離れたおかげか、光は消えていた。
アッシュも、気づいた様子はない。
ルークは恐る恐る自分の胸に手をやり、意識を集中させる。
そして、程なくして感じる手のひらにある丸い感覚。
それを目にした瞬間、ルークはがっくりとうなだれた。
「・・・なんで俺の中にあるんだよ・・・昔の俺が音素をとりこむはずだろぉ?」
手に握っているのはローレライの宝珠。
ぼやいてみても、宝珠は自分の手のひらから消えてくれるわけではない。
おそらく、受け取るはずだったときに自分が未来から流れてきたことで、より第七音素に近い自分が、宝珠を取り込んでしまったのだろう。
・・・今まで気づかないなんて、俺ってホント馬鹿・・・
ルークは恨めしそうに宝珠を見ると、深々とため息をついた。
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Re:出ましたね☆
いつもコメントありがとうございますv
これからどうするか、実はあまり考えてないのですが・・・(爆)
ひとまず、ルークか誰かに波乱を巻き起こしてもらいたいと思います。
アッシュとまともな会話なしってのも辛いものがあるので・・・(笑)
これからものろのろですがよろしくお願いします
これからどうするか、実はあまり考えてないのですが・・・(爆)
ひとまず、ルークか誰かに波乱を巻き起こしてもらいたいと思います。
アッシュとまともな会話なしってのも辛いものがあるので・・・(笑)
これからものろのろですがよろしくお願いします