TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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気づいたら暗闇の中だった。
見回しても光はなく
声を張り上げても音は響かず
走ってもどこにも行けない
そこは無だった
走って走って走って・・・
やがて疲れ果ててその場に倒れ伏した。
どれくらいそうしていただろうか。
突然、足首を捕まれる感覚に、ルークは飛び起きた。
目を凝らしてみると、自分を掴んでいるのは闇の手。
それが闇に彼を引き込もうと、足を引いていた。
のどの奥で引きつったような悲鳴を上げてルークは必死に足を動かした。
しかし、どれだけ暴れても蹴飛ばしても手は離れない。
その上、手は次から次へと出てきてルークの体を拘束していった。
手も、足も、首も、腰も
全て黒い手からしがみつかれ、身動きができない
嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ
助けて
誰か助けて
名前を叫ぼうとしたとき、気づいた。
自分が独りだということを。
既に皆旅立ち、自分は置いて行かれたのだということを。
そして・・・
自分には助けを求める権利すらないことを
レプリカ
偽者
大量殺人者
思い出した過去が、ルークを苦しめた。
無意識のうちに、涙が溢れる。
黒い手はルークが抵抗をやめたのをいいことに、彼を闇へと飲み込み始めた。
体が半ば以上埋まっても、ルークは動かない。
ただ、涙だけが彼の頬を濡らし続けていた。
『ねぇ、起きないの?』
誰?
『迎えに来てあげたよ。君と僕は同じだからね』
同じ?
『さっさと起きないなら、置いていくよ』
嫌だ!
もう置いていかれるのは嫌だ!!
誰でもいい・・・待って!置いていかないで!
必死に手を伸ばすと、黒い手はいつの間にかなく、かわりに光がルークを包んだ。
目を開けて、はじめに目にしたのは光。そして、鮮やかな緑。
数度瞬きして目を慣らして見ると、そこには見たことのある人物。
「ようやくお目覚め?」
「シ・・・ンク」
渇いた喉から搾り出すようにしてその名前を呼ぶと、目の前の人物が笑ったような気配がした。
「迎えに来てあげたよ、レプリカルーク」
レプリカルークと呼ばれた際に感じた痛みを押し殺し、ルークはシンクに尋ねた。
「・・・何で?」
「君は僕と同じだから。必要とされてないレプリカ。」
「・・・え?」
状況が飲み込めないでいるルークに、シンクは仮面を外して見せた。
露になった顔に、ルークは息を呑む。
その反応に満足したのか、シンクは再び仮面をつけると話を続けた。
「わかった?僕らは意味を持たずして生まれたレプリカ同士だ。ねぇ、僕らを産んだこの世界に一泡吹かせてやりたくない?」
「・・・世界なんてどうでもいい。ただ・・・」
「居場所がほしい」
悲しみに満ちた翡翠の瞳がシンクを捉えた。
その瞳に、シンクは生まれて初めて心が動かされるのを感じた。
「僕をあげるよ。もともと意味のない命だ。君の居場所にでも意味にでも使いなよ」
「・・・ホントに?」
「その代わり、僕にも君を頂戴」
「いいよ、やる。お前をくれるなら、俺もお前にやる」
「・・・決まったね。じゃぁ、行こうか」
口元にうっすら笑みを浮かべるシンクを、ルークは不思議そうに見つめる。
「どこに?」
「とりあえずここから離れる。こんなとこ、いたくないでしょ?」
「わかった」
ゆっくり寝台から離れると、自分の近くにミュウが眠っていたのに気づいた。
なじっても、痛めつけても自分の側にいた聖獣。
ゴメンな・・・ありがとう。
ルークは自分の剣でばっさりと髪を断ち切ると、それをミュウの側に置いて立ち去った。
不自然に断ち切られた髪が揺れる背を見送るものはおらず、後には長い焔の糸のみが残された。
・・・もう、戻れない。
☆シンルク捏造小説です。
なぜかシンルク。・・・私の趣味です。はい。
見回しても光はなく
声を張り上げても音は響かず
走ってもどこにも行けない
そこは無だった
走って走って走って・・・
やがて疲れ果ててその場に倒れ伏した。
どれくらいそうしていただろうか。
突然、足首を捕まれる感覚に、ルークは飛び起きた。
目を凝らしてみると、自分を掴んでいるのは闇の手。
それが闇に彼を引き込もうと、足を引いていた。
のどの奥で引きつったような悲鳴を上げてルークは必死に足を動かした。
しかし、どれだけ暴れても蹴飛ばしても手は離れない。
その上、手は次から次へと出てきてルークの体を拘束していった。
手も、足も、首も、腰も
全て黒い手からしがみつかれ、身動きができない
嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ
助けて
誰か助けて
名前を叫ぼうとしたとき、気づいた。
自分が独りだということを。
既に皆旅立ち、自分は置いて行かれたのだということを。
そして・・・
自分には助けを求める権利すらないことを
レプリカ
偽者
大量殺人者
思い出した過去が、ルークを苦しめた。
無意識のうちに、涙が溢れる。
黒い手はルークが抵抗をやめたのをいいことに、彼を闇へと飲み込み始めた。
体が半ば以上埋まっても、ルークは動かない。
ただ、涙だけが彼の頬を濡らし続けていた。
『ねぇ、起きないの?』
誰?
『迎えに来てあげたよ。君と僕は同じだからね』
同じ?
『さっさと起きないなら、置いていくよ』
嫌だ!
もう置いていかれるのは嫌だ!!
誰でもいい・・・待って!置いていかないで!
必死に手を伸ばすと、黒い手はいつの間にかなく、かわりに光がルークを包んだ。
目を開けて、はじめに目にしたのは光。そして、鮮やかな緑。
数度瞬きして目を慣らして見ると、そこには見たことのある人物。
「ようやくお目覚め?」
「シ・・・ンク」
渇いた喉から搾り出すようにしてその名前を呼ぶと、目の前の人物が笑ったような気配がした。
「迎えに来てあげたよ、レプリカルーク」
レプリカルークと呼ばれた際に感じた痛みを押し殺し、ルークはシンクに尋ねた。
「・・・何で?」
「君は僕と同じだから。必要とされてないレプリカ。」
「・・・え?」
状況が飲み込めないでいるルークに、シンクは仮面を外して見せた。
露になった顔に、ルークは息を呑む。
その反応に満足したのか、シンクは再び仮面をつけると話を続けた。
「わかった?僕らは意味を持たずして生まれたレプリカ同士だ。ねぇ、僕らを産んだこの世界に一泡吹かせてやりたくない?」
「・・・世界なんてどうでもいい。ただ・・・」
「居場所がほしい」
悲しみに満ちた翡翠の瞳がシンクを捉えた。
その瞳に、シンクは生まれて初めて心が動かされるのを感じた。
「僕をあげるよ。もともと意味のない命だ。君の居場所にでも意味にでも使いなよ」
「・・・ホントに?」
「その代わり、僕にも君を頂戴」
「いいよ、やる。お前をくれるなら、俺もお前にやる」
「・・・決まったね。じゃぁ、行こうか」
口元にうっすら笑みを浮かべるシンクを、ルークは不思議そうに見つめる。
「どこに?」
「とりあえずここから離れる。こんなとこ、いたくないでしょ?」
「わかった」
ゆっくり寝台から離れると、自分の近くにミュウが眠っていたのに気づいた。
なじっても、痛めつけても自分の側にいた聖獣。
ゴメンな・・・ありがとう。
ルークは自分の剣でばっさりと髪を断ち切ると、それをミュウの側に置いて立ち去った。
不自然に断ち切られた髪が揺れる背を見送るものはおらず、後には長い焔の糸のみが残された。
・・・もう、戻れない。
☆シンルク捏造小説です。
なぜかシンルク。・・・私の趣味です。はい。
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