TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。
出版元・製作元様方には一切関係ありません。
また、突然消失の可能性があります。
嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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「・・・やっぱりこいつ、ルークにそっくりだよ」
「そくっりっつーか・・・」
「同じ・・・ね」
「じゃぁこいつも俺と同じアッシュの・・・」
自分の周りで聞こえるぼそぼそとした話し声に、ようやくルークは目を覚ました。
痛む背中をさすろうにもなぜか手は動かない。
仕方なしに重いまぶたを開けると、目の前にあったいくつもの顔にびくりと身を震わせた。
「あ、起きた」
顔を覗き込まれてルークは逃げようとするが、身体を逃げられないように縛られていることに気づく。
「あのー・・・なんで俺縛られてるのかなー・・・って」
「だって、縛っていないとあなたは逃げてしまうではありませんか」
「いや・・・だからって・・・」
戸惑うルークの前に今度はティアが現われる。
その手にはナイフ。
「・・・心配しなくても、あなたが何者か話してくれたらすぐにでも切ってあげるわ」
きらりと光るナイフ。
それをもって真剣な表情のティア。
話せば縄を切ってくれるといっているのはわかるが、そうとは聞こえないティアの姿にルークは引きつった笑みを浮かべた。
「で、お前一体なんなんだよ」
なんか、自分と向かい合うって変な気分だな・・・
ルークは自分に詰め寄ってくる『ルーク』を見ながら、そんなことを思った。
答えないルークに苛立っているようだが、答えようがないのだから仕方ない。
かといって、いい考えが浮かぶわけもない。
ルークは一つため息をつくと、辺りを見回した。
少しはなれたところにいるジェイドと目があったが、相手は肩をすくめて見せるだけで助けてくれる様子はない。
どうすっかなぁ・・・
かつての仲間たちは納得がいく答えが返ってくるまで、自分を離してくれはしないだろう。
かといって、自分の正体を晒してこのまま一緒に行動するなんてもってのほか。
ただでさえ変わってきている未来がこれ以上変わるのなんて、阻止しなくてはならない。
悩むルークを救ったのはかつての仲間たちではなく、建物を揺るがす大きな振動であった。
「何だ!?」
「外からだよ!」
「よし、行くぞ!」
全員が建物の外へと出て行く。
縛られたルークは動けないと思ってか置いていかれたのだが、ルークにとっては好都合。
「誰もいなけりゃ逃げるのなんてわけないしな」
くるりと辺りを見回して誰もいないのを確認すると、ルークは精神体となりふわりと浮き上がった。
残るのは自分を戒めていた縄のみ。
それを一瞥して、ルークは仲間の後を追った。
「・・・なんだよ、あれっ…!!」
「あんなものがどうして浮いてるのー!?」
驚きを露にする仲間に比べ、ガイの表情は暗く、愕然としている。
「あれは・・・まさか、ホド・・・なのか?」
「ホド!?」
「なぜ・・・沈んでしまったのではないの?」
「新生ホド・・・モース様・・・我々も共に行かせてくださる約束だったのに・・・」
浮き上がったホドに気をとられていた一同は、背後から聞こえた声に一斉に振り向く。
そこには、ガイの姉であったマリィレプリカ。それに多くのレプリカたち。
ガイはその様子を見て苦しげに顔をゆがめた。
しかし、マリィはそんなガイたちの様子など目に入っていないかのように歩き始める。
「おい、ちょっと待てよ!」
「姉上!」
「・・・レム・・・レムの塔に・・・」
「約束・・・・・・約束の場所・・・」
死んだような目をしたレプリカたちが歩いていくのをガイたちは呆然と見送るしかなかった。
「ねぇ!ルークもどきいなくなってるよ!」
「は?」
いつの間に建物を覗いて来ていたのか、アニスが走りながら戻ってきた。
その声を聞いたジェイドが視線を横にやると、にやりとして笑うルークの姿がある。
ジェイドは眼鏡の位置を軽く直しながら、混乱する仲間たちに言った。
「あの混乱に紛れて逃げたのかもしれませんね。彼のことより、今はあの浮遊した物体を確かめに行きましょう」
「そうだな。もしあいつが敵なら、もう一度会うだろ。今はアレだ。・・・大丈夫か?ガイ」
「・・・あぁ、大丈夫だ」
ガイは表情を改めてルークに笑いかける。
そして、一同はアルビオールへと急いだ。
・・・なんか、いまいち書くことがつまんないし、読む方もこんな感じだと面白くないと思うので、次はいろいろとばそうと思います。
アッシュを出したい。アッシュを(自己願望)
「そくっりっつーか・・・」
「同じ・・・ね」
「じゃぁこいつも俺と同じアッシュの・・・」
自分の周りで聞こえるぼそぼそとした話し声に、ようやくルークは目を覚ました。
痛む背中をさすろうにもなぜか手は動かない。
仕方なしに重いまぶたを開けると、目の前にあったいくつもの顔にびくりと身を震わせた。
「あ、起きた」
顔を覗き込まれてルークは逃げようとするが、身体を逃げられないように縛られていることに気づく。
「あのー・・・なんで俺縛られてるのかなー・・・って」
「だって、縛っていないとあなたは逃げてしまうではありませんか」
「いや・・・だからって・・・」
戸惑うルークの前に今度はティアが現われる。
その手にはナイフ。
「・・・心配しなくても、あなたが何者か話してくれたらすぐにでも切ってあげるわ」
きらりと光るナイフ。
それをもって真剣な表情のティア。
話せば縄を切ってくれるといっているのはわかるが、そうとは聞こえないティアの姿にルークは引きつった笑みを浮かべた。
「で、お前一体なんなんだよ」
なんか、自分と向かい合うって変な気分だな・・・
ルークは自分に詰め寄ってくる『ルーク』を見ながら、そんなことを思った。
答えないルークに苛立っているようだが、答えようがないのだから仕方ない。
かといって、いい考えが浮かぶわけもない。
ルークは一つため息をつくと、辺りを見回した。
少しはなれたところにいるジェイドと目があったが、相手は肩をすくめて見せるだけで助けてくれる様子はない。
どうすっかなぁ・・・
かつての仲間たちは納得がいく答えが返ってくるまで、自分を離してくれはしないだろう。
かといって、自分の正体を晒してこのまま一緒に行動するなんてもってのほか。
ただでさえ変わってきている未来がこれ以上変わるのなんて、阻止しなくてはならない。
悩むルークを救ったのはかつての仲間たちではなく、建物を揺るがす大きな振動であった。
「何だ!?」
「外からだよ!」
「よし、行くぞ!」
全員が建物の外へと出て行く。
縛られたルークは動けないと思ってか置いていかれたのだが、ルークにとっては好都合。
「誰もいなけりゃ逃げるのなんてわけないしな」
くるりと辺りを見回して誰もいないのを確認すると、ルークは精神体となりふわりと浮き上がった。
残るのは自分を戒めていた縄のみ。
それを一瞥して、ルークは仲間の後を追った。
「・・・なんだよ、あれっ…!!」
「あんなものがどうして浮いてるのー!?」
驚きを露にする仲間に比べ、ガイの表情は暗く、愕然としている。
「あれは・・・まさか、ホド・・・なのか?」
「ホド!?」
「なぜ・・・沈んでしまったのではないの?」
「新生ホド・・・モース様・・・我々も共に行かせてくださる約束だったのに・・・」
浮き上がったホドに気をとられていた一同は、背後から聞こえた声に一斉に振り向く。
そこには、ガイの姉であったマリィレプリカ。それに多くのレプリカたち。
ガイはその様子を見て苦しげに顔をゆがめた。
しかし、マリィはそんなガイたちの様子など目に入っていないかのように歩き始める。
「おい、ちょっと待てよ!」
「姉上!」
「・・・レム・・・レムの塔に・・・」
「約束・・・・・・約束の場所・・・」
死んだような目をしたレプリカたちが歩いていくのをガイたちは呆然と見送るしかなかった。
「ねぇ!ルークもどきいなくなってるよ!」
「は?」
いつの間に建物を覗いて来ていたのか、アニスが走りながら戻ってきた。
その声を聞いたジェイドが視線を横にやると、にやりとして笑うルークの姿がある。
ジェイドは眼鏡の位置を軽く直しながら、混乱する仲間たちに言った。
「あの混乱に紛れて逃げたのかもしれませんね。彼のことより、今はあの浮遊した物体を確かめに行きましょう」
「そうだな。もしあいつが敵なら、もう一度会うだろ。今はアレだ。・・・大丈夫か?ガイ」
「・・・あぁ、大丈夫だ」
ガイは表情を改めてルークに笑いかける。
そして、一同はアルビオールへと急いだ。
・・・なんか、いまいち書くことがつまんないし、読む方もこんな感じだと面白くないと思うので、次はいろいろとばそうと思います。
アッシュを出したい。アッシュを(自己願望)
眠いので勘弁してください(ぁ)
ネタはあるが、書く時間がないのです。
私生活が・・・ぐはッ(吐)
正直言うと、頑張れば書く時間あったんですが、現実逃避にネットとゲームやってたら、課題に追われてぐっはぐは(何)
そ・・・そのうちなんか書きます。連載のどっちか・・・
ので、今回はすんませんが、おやすみです。
毎回見に来て下さってる方、本当に申し訳ないです。
ネタはあるが、書く時間がないのです。
私生活が・・・ぐはッ(吐)
正直言うと、頑張れば書く時間あったんですが、現実逃避にネットとゲームやってたら、課題に追われてぐっはぐは(何)
そ・・・そのうちなんか書きます。連載のどっちか・・・
ので、今回はすんませんが、おやすみです。
毎回見に来て下さってる方、本当に申し訳ないです。
と、いうことで(何がだ)今までやったゲームを振り返ってみたいと思います。
ちなみに、パソ今使えないため、コメントには返信できません…すみませんすみません…週末には必ず…。
ちなみに、私がやっていたのは、ファ○コン、PS、PS2っす。
本格的にやり始めたのは高3からっすね(あぁ、年がばれかねない)
ちなみに…ファミコンは…
星のカービィ
マリオ3(未クリア/難すぎ)
ワリオ(未クリア)…かな?ほとんど覚えてないっす。さすがに小学の頃でしたしね…
PS、PS2は…
FF4(未クリア/迷子になった)、5(持ってるが未プレイ)、6(持ってるが未プレイ)、7、8(二回やった…)、9、10(三回はやったな。完クリは無理だったが)、10-2(完クリ)、10-2インターナショナル(クリーチャークリエイトは100%いってない)、12(モブは途中で投げた。宝箱も;)。
ドラクエ4(裏ダン勝てず…)、5(未クリア/モンスター狩りに脱線した)、8(裏ダンもクリア)。
ヴァルキリー(ラスボス近辺のブラッドヴェインがトラウマ;)
ドラックオンドラグーン(未クリア/ちょっと合わなかった)
マグナカルタ(保志さんの声よかった)
アークザラッド精霊の黄昏(未クリア/ラスボス勝てなかった…)
KH1、2(全てはFFキャラのために…セフィロスラブ)。
グランディア3
三国無双3(孫策、趙雲らぶ)
テイルズ・オブ・D、E、S、A。
クロノクロス(三週はした…か?)
大神(プレイ中)
追加
ラジアータストーリー(二周完了)
スターオーシャン3
ブリーチ~選ばれし魂~(一週目完了)
…これぐらいかしら?もう思い出せない…。
なんか忘れてるような…すっきりしようと思い出してみたのに、なんか不完全燃焼。
…ま、いいや。自己満だし。
しかし見事にロープレばっか…やっぱりストーリーあるのが一番好きです。
友人の指摘により追加。
そういや、スタオとかもやったなぁ…
そして、友人にかりたブリーチは三時間でクリアしました。
アクションは早くていい。
ちなみに、パソ今使えないため、コメントには返信できません…すみませんすみません…週末には必ず…。
ちなみに、私がやっていたのは、ファ○コン、PS、PS2っす。
本格的にやり始めたのは高3からっすね(あぁ、年がばれかねない)
ちなみに…ファミコンは…
星のカービィ
マリオ3(未クリア/難すぎ)
ワリオ(未クリア)…かな?ほとんど覚えてないっす。さすがに小学の頃でしたしね…
PS、PS2は…
FF4(未クリア/迷子になった)、5(持ってるが未プレイ)、6(持ってるが未プレイ)、7、8(二回やった…)、9、10(三回はやったな。完クリは無理だったが)、10-2(完クリ)、10-2インターナショナル(クリーチャークリエイトは100%いってない)、12(モブは途中で投げた。宝箱も;)。
ドラクエ4(裏ダン勝てず…)、5(未クリア/モンスター狩りに脱線した)、8(裏ダンもクリア)。
ヴァルキリー(ラスボス近辺のブラッドヴェインがトラウマ;)
ドラックオンドラグーン(未クリア/ちょっと合わなかった)
マグナカルタ(保志さんの声よかった)
アークザラッド精霊の黄昏(未クリア/ラスボス勝てなかった…)
KH1、2(全てはFFキャラのために…セフィロスラブ)。
グランディア3
三国無双3(孫策、趙雲らぶ)
テイルズ・オブ・D、E、S、A。
クロノクロス(三週はした…か?)
大神(プレイ中)
追加
ラジアータストーリー(二周完了)
スターオーシャン3
ブリーチ~選ばれし魂~(一週目完了)
…これぐらいかしら?もう思い出せない…。
なんか忘れてるような…すっきりしようと思い出してみたのに、なんか不完全燃焼。
…ま、いいや。自己満だし。
しかし見事にロープレばっか…やっぱりストーリーあるのが一番好きです。
友人の指摘により追加。
そういや、スタオとかもやったなぁ…
そして、友人にかりたブリーチは三時間でクリアしました。
アクションは早くていい。
「まぁ、遠慮せずに食え」
「・・・・・・」
大きなテーブルに所狭しと並べられた料理。
笑顔のピオニーとは対照的に、戸惑ったルークと不機嫌なシンク。
そして面白がっているジェイドに、苦笑のガイ。
そして、ピオニーとシンク、ルークの周り、出入り口前に陣取るマルクト軍。
・・・ここまで警戒されてて、のんきに飯なんか食えるかってーの。
目の前の料理には手をつけず、ルークはシンクと顔を見合わせてため息をついた。
ルークがげんなりとしているのをみて、シンクはピオニーらを睨む。
「で、用件は?」
「用件?」
「何もなしに、こんなところまで連れて来ないでしょ。それとも、本当に何も用がないのに城の中にまで入れたのなら大した馬鹿だ。僕たちも暇じゃない。早く帰らせてもらいたいんだけど?」
シンクの遠慮の欠片もない言葉に、マルクト兵らが身構えるが、ジェイドが軽く手を上げてそれを制すると、元のように起立の姿勢をとった。
「まぁ、そう急くなよ。とりあえず食え。一応美味いぞ。俺は食い飽きたがな」
「これに毒が入ってないって言い切れる?」
「おい、シンク・・・」
流石に皇帝に向かって言いすぎだと思ったのか、ルークがシンクの袖を引くが、シンクはまっすぐにピオニーを睨みつける。
それにピオニーは肩をすくめて見せる。
「俺はそんなに信用ないか?」
「アンタは今会った人間を信用できるの?」
「ま、無理だな。けど、ジェイドとガイラルディアならお前らも知ってるんだろ?」
「余計に信用できないね」
「・・・だとさ。ジェイド」
愉快そうに笑いだしたピオニーに、今度はジェイドが肩をすくめる。
ガイはそんな様子を見て、深々とため息をついた。
「そんなに言うんなら、俺のと交換だ。赤いのはガイラルディアのと交換してやれ」
「・・・赤いの?」
「お前だ、お前。名前聞いてねぇからな。お前らは赤いのと緑のだ」
「・・・はぁ」
もう、ルークはピオニーのペースに呑まれて全くついていけていない。
とりあえず、言われるままに料理を交換され、助けを求めるようにシンクを見る。
シンクはとりあえず渡されたものを一口口に運んで、問題ないことを確認すると、それを更にルークのものと交換した。
その徹底振りに、ピオニーは楽しげに笑う。
話は食事をしてからというピオニーの言葉に、一同はほぼ無言で料理を食べ始める。
美味しいことには美味しいが、この嫌な圧迫感のある空間では食は進まない。
ルークは早々に食べるのを諦めると、メイドが持ってきた水に口をつけた。
「さて、赤いのがもういいみたいだから、本題に入るか。おまえら、俺のとこで働かないか?」
「「は?」」
「今は人手不足なんだ。三食寝床つき。給料もいいぞ」
「冗談じゃない。御免だね」
話にならないとばかりに、シンクは席を立とうとするが、背後にいたマルクト兵が武器を構え、無言のまま席に着くことを促す。
シンクは憎々しげに舌打ちをすると、再び席に着いた。
「そう悪い話でもないだろ?お前ら自身はどうであれ、お前らの“顔”は知れ渡ってる。どこに住むにも不便だろうが」
「それは・・・」
「あんたには関係のないことだよ。僕たちがどう生きようと僕らの勝手だ」
「・・・今なら、ダアトの内部事情も教えてあげられますよ」
「内部事情?」
今まで黙っていたジェイドの言葉にシンクは眉をひそめ、ルークは首をかしげる。
「あなた方も旅をしていたのなら、大体は知っているでしょう?プラネットストームの停止により、この世界の音素は減少している。今までのようにプラネットストームを利用した譜業、譜術は威力が弱くなっていく。世界を支えるには新しいエネルギーの開発が必要だ。・・・まぁそちらは何とかなるでしょう。問題はもう一つ。ローレライ教団の混乱です。預言の廃止を唱えるイオン様と継続を唱えるモースの対立、ヴァンなど神託の盾上層部の失墜で、教団はもはやほとんど機能していない」
「イオンとラルゴ・・・ヴァン師匠は・・・?」
「それは今は教えられません」
食えない笑みを浮かべるジェイドに、シンクは舌打ちをする。
「物で釣ろうって?舐められたもんだね」
「まぁ、そう怒るな。ただ就職時の好条件を提供しただけだ」
「・・・なんか違うと思いますが」
ガイのさりげないつっこみはスルーされ、ピオニーはにやりと笑みを浮かべる。
「ま、軟禁みたいにしたあとで言う台詞じゃねえが、俺は強制はしない。ただ、ダアトにもキムラスカにもお前らは行けないだろうから、ここで話を持ち出しただけだ。部屋はガイラルディアに用意させるから、お前らは今日は休んでいけ」
「あ、はい。・・・ありがとうございます」
何も言わないシンクに代わり、ルークが戸惑いながらも礼を言う。
しかし、そのあとに続けられた言葉に、礼を言ったことを後悔する。
「就職は強制しないが、数日後にキムラスカとダアトで開く会議への出席は強制だ。お前らを見つけたら、絶対に捕まえておくようにってのが三国間での取り決めだからな」
・・・やられた。
逃げることは不可能に近いこの現状に、ルークとシンクは顔を見合わせ、深々とため息をついた。
・・・なんか、番外じゃなく、第二章って感じ;
「・・・・・・」
大きなテーブルに所狭しと並べられた料理。
笑顔のピオニーとは対照的に、戸惑ったルークと不機嫌なシンク。
そして面白がっているジェイドに、苦笑のガイ。
そして、ピオニーとシンク、ルークの周り、出入り口前に陣取るマルクト軍。
・・・ここまで警戒されてて、のんきに飯なんか食えるかってーの。
目の前の料理には手をつけず、ルークはシンクと顔を見合わせてため息をついた。
ルークがげんなりとしているのをみて、シンクはピオニーらを睨む。
「で、用件は?」
「用件?」
「何もなしに、こんなところまで連れて来ないでしょ。それとも、本当に何も用がないのに城の中にまで入れたのなら大した馬鹿だ。僕たちも暇じゃない。早く帰らせてもらいたいんだけど?」
シンクの遠慮の欠片もない言葉に、マルクト兵らが身構えるが、ジェイドが軽く手を上げてそれを制すると、元のように起立の姿勢をとった。
「まぁ、そう急くなよ。とりあえず食え。一応美味いぞ。俺は食い飽きたがな」
「これに毒が入ってないって言い切れる?」
「おい、シンク・・・」
流石に皇帝に向かって言いすぎだと思ったのか、ルークがシンクの袖を引くが、シンクはまっすぐにピオニーを睨みつける。
それにピオニーは肩をすくめて見せる。
「俺はそんなに信用ないか?」
「アンタは今会った人間を信用できるの?」
「ま、無理だな。けど、ジェイドとガイラルディアならお前らも知ってるんだろ?」
「余計に信用できないね」
「・・・だとさ。ジェイド」
愉快そうに笑いだしたピオニーに、今度はジェイドが肩をすくめる。
ガイはそんな様子を見て、深々とため息をついた。
「そんなに言うんなら、俺のと交換だ。赤いのはガイラルディアのと交換してやれ」
「・・・赤いの?」
「お前だ、お前。名前聞いてねぇからな。お前らは赤いのと緑のだ」
「・・・はぁ」
もう、ルークはピオニーのペースに呑まれて全くついていけていない。
とりあえず、言われるままに料理を交換され、助けを求めるようにシンクを見る。
シンクはとりあえず渡されたものを一口口に運んで、問題ないことを確認すると、それを更にルークのものと交換した。
その徹底振りに、ピオニーは楽しげに笑う。
話は食事をしてからというピオニーの言葉に、一同はほぼ無言で料理を食べ始める。
美味しいことには美味しいが、この嫌な圧迫感のある空間では食は進まない。
ルークは早々に食べるのを諦めると、メイドが持ってきた水に口をつけた。
「さて、赤いのがもういいみたいだから、本題に入るか。おまえら、俺のとこで働かないか?」
「「は?」」
「今は人手不足なんだ。三食寝床つき。給料もいいぞ」
「冗談じゃない。御免だね」
話にならないとばかりに、シンクは席を立とうとするが、背後にいたマルクト兵が武器を構え、無言のまま席に着くことを促す。
シンクは憎々しげに舌打ちをすると、再び席に着いた。
「そう悪い話でもないだろ?お前ら自身はどうであれ、お前らの“顔”は知れ渡ってる。どこに住むにも不便だろうが」
「それは・・・」
「あんたには関係のないことだよ。僕たちがどう生きようと僕らの勝手だ」
「・・・今なら、ダアトの内部事情も教えてあげられますよ」
「内部事情?」
今まで黙っていたジェイドの言葉にシンクは眉をひそめ、ルークは首をかしげる。
「あなた方も旅をしていたのなら、大体は知っているでしょう?プラネットストームの停止により、この世界の音素は減少している。今までのようにプラネットストームを利用した譜業、譜術は威力が弱くなっていく。世界を支えるには新しいエネルギーの開発が必要だ。・・・まぁそちらは何とかなるでしょう。問題はもう一つ。ローレライ教団の混乱です。預言の廃止を唱えるイオン様と継続を唱えるモースの対立、ヴァンなど神託の盾上層部の失墜で、教団はもはやほとんど機能していない」
「イオンとラルゴ・・・ヴァン師匠は・・・?」
「それは今は教えられません」
食えない笑みを浮かべるジェイドに、シンクは舌打ちをする。
「物で釣ろうって?舐められたもんだね」
「まぁ、そう怒るな。ただ就職時の好条件を提供しただけだ」
「・・・なんか違うと思いますが」
ガイのさりげないつっこみはスルーされ、ピオニーはにやりと笑みを浮かべる。
「ま、軟禁みたいにしたあとで言う台詞じゃねえが、俺は強制はしない。ただ、ダアトにもキムラスカにもお前らは行けないだろうから、ここで話を持ち出しただけだ。部屋はガイラルディアに用意させるから、お前らは今日は休んでいけ」
「あ、はい。・・・ありがとうございます」
何も言わないシンクに代わり、ルークが戸惑いながらも礼を言う。
しかし、そのあとに続けられた言葉に、礼を言ったことを後悔する。
「就職は強制しないが、数日後にキムラスカとダアトで開く会議への出席は強制だ。お前らを見つけたら、絶対に捕まえておくようにってのが三国間での取り決めだからな」
・・・やられた。
逃げることは不可能に近いこの現状に、ルークとシンクは顔を見合わせ、深々とため息をついた。
・・・なんか、番外じゃなく、第二章って感じ;