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TOAに関する妄想文だったり、日記だったりを書いていきます。ネタバレ有り。いわゆる"女性向け"の文章表現多々。 出版元・製作元様方には一切関係ありません。 また、突然消失の可能性があります。 嫌いな方は他のところに逃げてくださいね。
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「てめぇ、ザギか」
「あぁ?だれだぁ?まぁ、どうでもいい。俺の邪魔をするやつは・・・殺す」

どうやら、ザギの狂人っぷりは人間の間でも知られているらしい。
ユーリを狩りに来たはずの魔狩りの剣は今はザギを相手にしている。

主に相手にしているのは、先ほど名乗りをあげたティソン。
それを一人の少女が援護して、魔狩りの剣の首領はそれを眺めているだけ。

そして、今回の魔狩りの剣のターゲットとなっているユーリもまた見てるだけ。


・・・かなり奇妙な構図だ。

人間にしては超人の部類に入りそうな二人の戦闘は狭い洞窟内を大きく揺らす。
瓦礫が時々おちてきて、崩れ落ちるんじゃないかとユーリは思う。
始祖の隷長であるユーリは瓦礫が振ってきたぐらいで死ぬことはないが、人間では押しつぶされてひとたまりもないだろう。
しかし、そんなこと気にはしないというように魔狩りの剣の首領は仁王立ちのまま。


・・・よほどの豪胆か、ただの馬鹿か。


それでも、そんな馬鹿をユーリは嫌いではない。
人間などどうでもいいと思うユーリが、人全てを嫌いにならないのはこんな馬鹿を好ましいと思うからだ。
ま、自分が戦闘が好きで楽しめるというのが一番の理由であるだろうが。


『気に入った。暇つぶしに相手・・・してやるよ』

ザギですら、初めて見ただろうか。
黒い巨体がゆらりと動き、初めてその足で地を踏みしめる。
四枚の翼は狭い洞窟内に広がり。
ユーリが足を踏みしめるたびにずぅんという地響きが広がる。

彼が動いたことで既に限界だった結界は、音をたてて砕け散った。
粉々になった光が降り注ぐ中、おそらくこの世界で最強と呼ばれる存在の始祖の隷長は人間たちを見下ろした。

『さぁ、誰から来る?全員まとめてでも、相手をしてやるぜ?』


多くの魔物を相手にしてきた魔狩りの剣のメンバーであっても、今まで目にしたことのない存在の威圧感に青の場から動くこともできない。

「やっと大物が相手してくれる気になったみたいだな」
「師匠!」
「ナン。お前は他のやつら連れて下がってろ」
「でも!」
「・・・こいつは、俺が相手をする」
「首領・・・師匠・・・わかりました。気をつけてください」

ナンが仲間を連れておとなしく引き下がったとき、ユーリに向かおうとするクリントとティソンを阻むものが一人。

「俺様を無視してんじゃねぇ。そいつは俺の獲物だぁ!」
「・・・誰の獲物など関係ない。力あるものが残る。・・・それだけだ」
「要するに、やったもん勝ちってことだぁ!ははっハートが疼くぜ!」
『さっさとしろよ。でなきゃ、こっちからいくぜ?』

ユーリの前足が、三人めがけて振り下ろされる。
それが開始の合図。



結局みんな戦闘狂。
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